世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ポートシャーロット 2007 CC: 01    57.8%

  • 蒸溜所名: ブルックラディ蒸溜所
  • 地域: アイラ
  • ブランド: レミーコアントロー
  • 価格帯: 26-70
  • 入手可能場所: 全世界
  • 掲載号:142号

ローラ・フォスターSCORE7.6

香り
ピートさん、お久しぶり。くすぶっている木炭、クレオソート、辛い唐辛子が、レモンや刈りたての芝生と混じり合う。そこに鉛筆の削りくずも参入する。木よりも鉛筆の芯のグラファイトの要素が強い。
プラスチックのような心地よい舌触り。修理したての庭のフェンスや木炭を思わせる風味。加水すると、甘味、塩気、スパイシーな感触が同時に現れる。バニラ、キャラメル、潮気、黒コショウ、石鹸のようなクローブのニュアンスも。
フィニッシュ
焚き火が消えてしまうと、繊細な甘味が残る。ミルクチョコレートでコーティングしたピーナッツや、グラノーラのようなシリアルを食べて皿に残った牛乳のような後味。
コメント
このウイスキーでぶっ飛ばなかったら、いったいどんなウイスキーでぶっ飛ぶのだろう。

マーク・ニュートンSCORE8.3

香り
湿っぽい感じのピート香。スモークサーモンとニシンの燻製。木炭の灰。その下には山盛りのフルーツがある。アカフサスグリ、グレープフルーツ、パイナップル、ブラウンシュガーをふりかけた煮リンゴ。ゴールデンシロップとライム果汁。
鮮やかな甘味があり、強烈なほどにドライなピート風味に対してバランスをとる。口のなかで少々しつこさを感じる。加水すると、洋ナシとパイナップルのフルーツ風味が現れる。塩気と苔の感触を伴った、海を想起させるような風味。
フィニッシュ
塩気とコショウに、レモン果汁と大麦風味を感じさせるフィニッシュ。土っぽい余韻が長く続き、アッサム紅茶と植物性の風味も残す。
コメント
海岸沿いのピートを使用したウイスキーの本質を、素晴らしく率直に表現した一例。心臓から温まるような印象。